みなさんこんにちは!今年のノーベル賞発表ウィークも終わりましたね!!私ツアコンは夜勤をしながら毎日スマホに齧り付いてYoutube Liveで発表をチェックしてました。

それはさておき、今年の生理学医学賞は全く予想に上がっていなかったC型肝炎ウイルスの発見でした!去年の低酸素応答に引き続き「何それ?なんでいま?」という印象の受賞でしたが、遅ればせながら医学を嗜む素人としてレビューしていきたいと思います。

2020年の受賞はC型肝炎の発見

肝炎にはA、B、Cの3つの有名な分類があり、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスは輸血や性行・母子感染によって慢性的にヒトの肝臓に感染して長期間をかけて肝硬変・肝細胞癌へと導いて命を奪います。

1960年代までは「輸血後肝炎」と呼ばれていたのですが、1967年にBaruch BlumbergがB型肝炎ウイルスを発見し、その功績で1976年のノーベル生理学医学賞を受賞しました。

しかし、B型肝炎の検査を行った後の輸血製剤を用いても慢性肝炎がおこることが報告され正体不明のウイルスの存在が示唆されていました。

その後、今回の受賞者達である、オルター氏がウイルスの特徴を予測し、ホートン氏が遺伝子配列を突き止め、ライス氏が動物に感染させて発症する事を確かめることでC型肝炎の発見に至りました。

以上の功績からC型肝炎の血液検査が誕生し、世界中で輸血後肝炎は激減し、抗ウイルス薬の誕生につながったため今回の受賞となりました。

受賞者は米英の3研究者

ノーベル賞公式発表をベースに3氏の功績をざっくりと要約しています。

オルター(Harvey Alter)

医師であり、のちにNIHの研究員となったオルターは輸血後にA型でもB型でもない肝炎が起こっていることに気づきました。

その後、感染したヒトの血液をチンパンジーに注射することで病原体が原因となっていることをしめしました。

ホートン(Michael Houghton)

イギリスのウイルス学者であるホートンは遺伝子工学を用いた新しい手法で未知であったウイルスの配列の一部を突き止めます。この業績によって、輸血前の血液の検査が可能になりました。

ちなみにホートンはこの研究の中で医学的にはあまりメジャーではありませんがD型肝炎ウイルスも発見しています。

ライス(Charles Rice)

アメリカのウイルス学者であるライスは、C型肝炎ウイルスの発見の仕上げとして、チンパンジーに摂取した際に慢性肝炎を起こすことを確認してその意義を証明しました。

なんでWikipediaの写真がこのイラストなのでしょうか??

今回の選考から考える受賞戦略

実臨床への応用

科学的な大発見であることはもとより、本庶博士のニボルマブ(2018年 免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用)など、近年では実際に患者に具体的に還元されているかどうかという点が重要視されています。

というのも、ノーベル賞自体が「人類への貢献」をキーワードとしているため、その傾向にも納得できます。

実際にC型肝炎ウイルスの発見は輸血後肝炎の激減、治療法の発見に大きく貢献しており、受賞にも納得できます。

医学後進国を含めたグローバルという視点

今回私が、一番強調したいキーワードがグローバル!!

ノーベル賞公式サイトのイラスト(上記)でも世界が肝臓に覆われています!!

というのも、輸血とくに最貧国では売血による肝炎の蔓延が問題となっており、その解決に役立ったという点が評価されているようです。

つまり、発見による利益が一部の富裕層のみの利益になるのではなく、世界中に恩恵が行き渡るという点が非常に重要なのです。

実際に、2015年の大村博士のイベルメクチンの発見は、アフリカにおける寄生虫感染症への救世主となっています。

まとめ

実臨床への応用と、グローバルという2つのキーワード、これらを意識してあなたもノーベル賞を狙っていただければ幸いです!!

参考文献

https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2020/press-release/

https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20201008c.html


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【2021年予想】過去の受賞から探るノーベル生理学・医学賞の傾向と対策 | EAT PRAY CARP · 8月 26, 2021 at 10:48 am

[…] 【2020年受賞】C型肝炎の発見から考えるノーベル生理学医学賞の取り方 […]

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