来たる南米旅行では、ボリビアーチリにて標高3500m-4500mの高地で生活することになります。この未知の領域では、身の回りにどのような変化が起きるか調べてみました。

はじめに

ボリビアーチリ自転車旅行の全体計画については、以下をご覧ください

気圧が下がる

小学生の理科の知識ですが、実際に我々が到達する4500mの気圧はどれぐらいになるのでしょうか。海抜0mが1気圧の場合、標高4500mでは、約0.59気圧になります。ちなみに一般的な旅客機は0.8気圧程度に与圧されています。したがって飛行機よりも25%低いことになります。

気温が下がる

気圧と気温には物理的な関係があり、標高が100m高くなると、気温が0.6℃下がると言われています。

標高4500mでは、海抜0mに比べて、単純計算で27℃下がることになります。3月のウユニ塩湖(3700m)の気温は10℃〜20℃程度と言われています。そこから概算すると、標高4500mでは、5℃〜16℃ということになります。かなり寒いので重度の防寒対策が必要そうですね。また、特に体感温度は、湿度や風にも影響を受けます。気象についてはより詳しい調査が必要そうですね。

酸素濃度が下がる

酸素濃度は、人間の生命活動にもっとも重要なファクターです。標高4500mでは地上に比べ58%になります。山岳医学では、大気中の酸素量の低下を反映して、高度を3つの領域に分類しています。

  • 高高度(High altitude) = 1,500-3,500m
  • 超高高度(Very high altitude) = 3,500-5,500m
  • 極高高度(Extreme altitude) = 5,500m-

生命活動の重要指標である、血中酸素飽和度と大気中の酸素濃度は因果関係がありますが、定量的な関係性は諸条件によるため一概には言えません。参考までにエベレスト登山のベースキャンプがある高度約5,000mではpO2は約半分になるというデータがあります。

低気圧・低酸素の条件により、高山病のリスクが非常に高まります。詳しくは高山病に関する有識者の記事をご参照下さい。

不完全燃焼になる

メンタルの話ではありません。酸素濃度低下により、ストーブ等の不完全燃焼が起きる、一酸化炭素中毒や故障の原因となる場合があります。一般に、ファンヒーターやチェーンソーでは、高地では使用できないか、個別の設定が必要な場合があります。コンロやストーブ、ランタン等の燃焼系の機器や発電機や工具等の内燃機関の使用可能な高度の範囲を調べておく必要があります。

沸点が下がる

気圧低下により沸点も下がります。標高4500mでは、水の沸点は86℃になります。沸騰しているのに、ぬるいということも。スープぐらいなら問題ないですが、高地では、米がうまく炊けないというのは良く聞く話です。圧力鍋を用意するか、水でも炊けるアルファ米を検討するべきでしょう。ちなみに、過酷な環境下では我々の怒りの沸点はむしろ上昇すると思われます。

味覚が変化する

Airlineの機内食に関する研究では、旅客機の環境(0.8 気圧)では塩味、甘みの感覚が30%鈍るそうです。よって機内食は濃い味付けがされています。高地で美味しくご飯を食べるために、味覚の変化を加味した味付けができるかどうかが、コックの腕の見せ所ですね。

紫外線が増加する

 紫外線は、大気中の分子や微粒子によって減衰しているため、大気中を通過する距離が短くなる高度地域では、照射される紫外線が強くなります。一般的に、UVインデックス(日焼けを引き起こす紫外線の強度の国際標準測定値)は標高が1000m高くなると約10%増加するとされている。紫外線により日焼け、肌荒れ、シミ、白内障など体に悪影響があります。対策をしましょう。

ドローンの飛行性能が落ちる

気圧の低下により、揚力が低下し墜落してしまう場合があります。Marvic Proは仕様上、標高5000mまで飛行できるとされていますが、ドローンの制御の効きやすさは大きく下がるという口コミもあります。墜落やコントロール喪失に注意する必要があります。使用するドローンによっては、プロペラを高地用に付け替える必要があるものや、高度制限がより低いものがあるので事前に確認が必要です。

以上、高地で起こりうる身の回りの変化についてでした、頭ではわかっていても、具体的な数字にしてみると想像以上にシビアなことがわかります。

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