「旅を仕事にしたい。」旅好きなら誰もが思い描く夢であり、私も中高生の頃はどうやって旅を仕事にするか真剣に考えていました。当時の私にとっての旅人の定義は自分のコミュニティーから離れて自分の好きな場所を旅することで生活していく人。しかし、仕事というものが人々が求めるものへ報酬を支払うという形で成立する性質上、旅を仕事にすることは困難を極めます。来年から社会人となるツアコン担当の私が、旅人という職業について考察しました。

タピオカ屋に並んでしまう旅人たち

 そもそも旅人の提供する何に対して、報酬が支払われるのでしょうか?やはり旅先で得た情報でしょうか?古来、旅人は遠い国の知識や体験を地域コミュニティーにもたらす存在でした。しかし高度に情報化した現代では旅人はSNSで情報を入手し→旅に出て→SNSにアップするという作業を延々と繰り返すことになります。そうタピオカ屋に並ぶJKたちと同じ構造に陥ってしまい報酬が与えられるにはほど遠い状況です。つまり、情報そのものの価値が相対的に低下した現代では収益化にはつながりにくそうです。

職業「旅人」の抱える矛盾

 ここで当時の私の旅人の定義に立ち返ると、旅人とは自分の好きな旅をする人である以上、人に何かを与えることが想定されていないことが伺い知れます。すなわち究極のアマチュアリズムであって、人に何も与えない人が人から報酬をもらうことは不可能です。逆にスポンサーをつけると、スポンサーを満足させるための旅となり、旅は途端に制限されてしまします。

旅行学者という新しい視点

 ここで、この矛盾を解決するために、ときに役に立たないことを探求する人の代名詞で用いられる、「学者」という概念を導入してみてはどうでしょう。そもそも学問とは積み上げられた知見を元に知識の輪を少しでも押し広げようとする試みであり、人の役に立たなくても良いことに加えて、科学的証明に必須の再現性実験をしていると捉えるとタピオカ問題も解決できそうです。

 職業「旅人」は存在しない。ひとまずは旅行を通じて学問する「旅行学者」として活動してみてはどうでしょう。


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